その35 ポップコーン賛歌



ディズニーランド園内でポップコーンを食べたことがありますか? チュロスだの何だのと色々な、他ではあまり食べられない=ディズニーランド名物という食べ物が氾濫している中で、あまりポップコーンは重要視されていない様に思われるのです。

ポップコーンの中でもトゥーンタウンなんかで売られているキャラメル味の奴はそれなりにファンをキープしているみたいですが、それ以外のフツーの塩味ポップコーンは「別にポップコーンじゃなくてもいいんだけど、なんとなく」という方々にのみ買われていて扱いが軽い気がしますな。 まかり間違っても「うおーっ!ディズニーランドに来たからには積極的にポップコーンを食べていきたいッ!四六時中、一週間に10日ポップコーンを食べていきたいッ!くおっ!う、うまい!うま過ぎる!!ホラあんたも食えッ!何食わない!? テメエ俺のポップコーンが食えねえってのかこのタコ野郎5時にスペースマウンテンの裏に来いッ!」なんていうポップコーンマニアは見かけませんな。

ポップコーンって、あまりに身近な食べ物で、わざわざディズニーランドに行ってまで食べる様なモノじゃないと思うんですよね。



ところでところで、ディズニーランドの演出には、「積極的な演出」と「消極的な演出」があると思うんです。前者は各種パレードとか、アトラクションとか、花火とか、練り歩きキャラクターとか、そういった「オモテ」の演出ですね。一方後者は「西部の街っぽい看板」とか、「こ綺麗な花畑」とか、特に意識はしないんだけど、それがあるが為に総合的な演出効果が出るものです。その両方があって、ディズニーランドはトータルのナイスグッドな演出をかもし出しているのではないか、と。

個人的には「積極的な演出」よりも「消極的な演出」の方が好きなんです。ふと目をやった時に、深く考えられた演出がポツンとたたずんでいると、なんとも言えず嬉しくなりますな。 「自分だけに分かった楽しみ」の様な気がして、「誰もがみんな見る」演出であるパレードなんかよりも幸せな気分になります。だからこそ、僕はそういった「こまかい演出」をわざわざ機関紙やホームページで紹介している知ったかぶりサンは大嫌いです。そういった「消極的な演出」は、自分で気づくから、あるいはカップルや家族でこっそり気付いて驚きを共有できるから、楽しくて嬉しくて幸せなんじゃないかな、と。知識自慢と発見自慢じゃ、誰も幸せになれないなあ、と思うんですよ。

でも、ここであえて、その禁を犯すのだ。


ディズニーランドにおけるポップコーンの存在って、この「消極的な演出」だと思うんですよ。

ポップコーンって、その存在自体がめちゃくちゃアメリカンじゃないですか。トウモロコシ(何でもポップコーンにしかならない「爆裂種」って言うスゴイ名前のトウモロコシがあるらしい)だし、バケットに大盛りだし、手掴みでバクバクだし、一緒にコーラゴクゴクだし、アメリカナイズ全開っていう感じがしませんか?この雰囲気が、トゥモローランドとか、トゥーンタウンとか、クリッターカントリーとか、ウェスタンランドとか、アドベンチャーランドとかで、ぴったりしっくりくるんですよ。カーゴ(販売店)の形も、売り方も、バケットも、味も、全部がアメリカなんですよディズニーなんですよ演出なんですよ奥さん。そうさ五感で味わう「消極的な演出」なんだよブラザー!


だから皆さんにはディズニーランドで積極的にポップコーンを食べていただきたいッ!そしてアメリカを感じて欲しいッ!アメリカを感じてどうするかって?決まってるじゃないですか。ひたるんですよ!世界に!



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