その5ディズニーランド凋落の序曲 〜(2) 今日もパークは混雑している
前回、ディズニーランドの演出についてお話した所、メール・掲示板などで予想外の反響がありました(よかった!読んでる人はいたんだあ!)。やはり皆さんもジワジワと感じていた事みたいですね。
こういった演出まで考えてしまう姿勢は、「ディズニーランドで楽しむ」側の姿勢としては正しくないのかもしれません。始めてディズニーランドを訪れた人は、こんな事は気にせずに、夢の世界を満喫できるのかもしれません。
しかしその一方で「もう一度来たい!」と思い、実際に来ている人々に対しての演出というのも期待したいのです。理由は、それが期待できる遊園地はディズニーランドしかないからです。
前置きが長くなりました。今回は、ディズニーランドの込み具合についてです。
その昔、サリー・ライドという宇宙飛行士が宇宙に行き、宇宙の感想を尋ねられた時、こう応えたといいます。
「これはまさしくEチケットよ」 と。
この「Eチケット」というのは、もちろんディズニーランドのアトラクションチケットのEチケットです。かつてディズニーランド(アナハイム)にはパスポートといったものはなく、AからEまでのチケットがつづられたチケットセットを使用していました。もちろんこの中に入っているEチケットは限られており、貴重な物だったのです。今は日本も本家アメリカもパスポート制を導入していますので、Eチケットのアトラクションに何回も乗る事ができます。しかし、昔は一日に乗れるEチケットのアトラクションの数は限られていたのです。だからこそ、Eチケットは貴重なプラチナチケットだった訳です。
さて、東京ディズニーランドに行った事がある方ならご存知とは思いますが、ディズニーランドはやたら待ち時間の長い遊園地です。土日はもちろん、平日でも各アトラクションに行列ができ、中堅クラスのアトラクションでも1時間ほど待つ必要があります。『スペースマウンテン』や『スプラッシュマウンテン』クラスなら90分、最新の『ミクロアドベンチャー』に至っては、150分まちというベラボーな数値を見た事があります。ディズニーランドの開演時間は限られていますし、親子連れなどは夜遅くまでいる訳にはいきませんから、当然園内にいる時間は限られています。親子連れならば8時間が限度でしょうし、開園から閉園までいても、13時間ほどが限度です。園内の移動時間や買い物にも時間がかかりますし、昼食でも長い列に並ばなければなりません。そうすると、一日に乗れるアトラクションの数は極端に限られてしまいます。3つのマウンテン(スペース・ビックサンダー・スプラッシュ)に乗って『ミクロアドベンチャー』を観たら、もう『トゥーンタウン』で遊ぶ時間はない可能性が高いです。
なぜ東京ディズニーランドはこんなに混雑しているのでしょうか。人気があるから?演出がいいから?もちろんそれが一番の理由でしょう。しかし、どうもそれ以外にも混雑している理由がありそうなのです。今回の主題はそこにあります。
パスポートをバッヂの様にぶら下げる、パスポートホルダー(正式名称はなんていうんでしょうね)を見ていると、我々とは違う、妙なパスポートをぶら下げている人たちをよく見かけます。「第一生命」とか「生協デー」とか、そういった社名や組織名が入ったパスポートです。これらのパスポートはディズニーランドのスポンサー企業向けに配布されたり、特定組織に提供されたりした物です。ディズニーランドのスポンサーというのは、各アトラクションの提供スポンサーなどです。基本的に一業種から一企業が選ばれます。たとえば自動車ならば日産(スプラッシュマウンテンの提供スポンサーです)、出版ならば講談社(トゥーンタウンやミッキーマウス・レビューなど)、コンピューターならばユニシス(ファンティリュージョン)なんかの企業です。これらの企業名が入ったパスポートがどういう形式で配布されているか詳しくは知りませんが、スポンサー企業の特別優待チケットである事に間違いはありません。いわば「関係者タダチケット」です。
その他にホテルの関係から旅行代理店経由で流れている物や、特定組織がまとめて安価購入または無料提供してもらっているケースもある様です。
こういったタダチケットが、ディズニーランドの混雑に拍車をかけていないか、と思うのです。正規に5000円を出して入園した人と、タダでチケットをもらったから来た人が同等に扱われるのは、どうも納得いかないのです。実際にどれくらいの人がタダチケットで入っているのかは分かりません。ただ、そういった人々がディズニーランドの混雑を増長していると思うと、ただ、ただ納得できないのです。
実際には非常に混雑した時、入園停止がかかる様で、そういった時は当日付けのチケットを持っている人以外は入園できないそうなのです。しかし入園停止がかかった時は当日券の販売も停止します。またすでに園内にタダチケットで入った人がいて、それも含めて園内が混雑しているために入園停止がかかっている訳です。とすると、その結果当日券を買えずに入園できない一般客は絶望的にかわいそうです。
ディズニーランドの運営から見れば、タダチケットの配布は非常においしいカードでしょう。ディズニーランドのパスポートは誰もが喜ぶ景品ですし、にもかかわらず提供したディズニーランド側から見ればタダ同然どころか、この券で入園者が入ってくれば販売などの副収入がガッポリ入って来る。スポンサーへの謝礼としては、これ以上の物はありません。スポンサー企業も福利厚生が充実して宣伝もでき、一石二鳥です。
そのしわ寄せが一般入園者に来る、と。
うがった考え方である事は重々承知の上です。ただ、アトラクションに長い間並んでいると、どうしてもこういった考えが浮かんでくるのです。これが私の考えすぎである事を心から祈っています。このページはディズニーランドのキャストの方も見ていただいている、との事ですが、オリエンタルランドの社員の方、それも運営に携わっている方が見ていらっしゃったら、ぜひメールをください(笑)。いや、公平な立場で紹介したいと思いますから。
さて、今回は私の暴走の巻なので、暴走ついでに混雑解消のアイデアを。
1. 入園料を倍に
ギョ!ってな感じのやり方ですが、個人的には入園料10000円強で混雑度が今の半分なら、喜んで出します。待ち時間MAX30分なら、15000円でもいいですよ。「おいそれとは行けない遊園地」として高級感を出し、「なかなか行けないけど行けば天国の様な遊園地」を保証する。入園者が半分で入園料倍ならば、フトコロは痛まないはずですが・・・・まあ、色々と問題が多そうではありますが。
2. パスポート廃止・チケットブック制に
冒頭で紹介したチケットブックは、特定のアトラクションに人が集まらない様に配慮した結果だそうです。一日に乗れるEチケットアトラクションは二つ!これで混雑解消が期待できますね。
3. 完全整理券制導入
乗り込み時間を書いた整理券を、各アトラクションで配布します。もらったら、その時間までショッピングでも昼食でも時間をつぶせるのです。「並んでいる」時間が問題なのですから、「待っている時間」を有効利用したい、というアイデアです。整理券は「15:00-15:15」の様に時間を区切って、それ以外の時間は無効にしてしまうのです。集中度の問題はありますが。でも、待っている時間がショッピングに当てられるならば、ディズニーランド側としてもオイシイのではないでしょうか?
私は、ディズニーランドのチケットは「プラチナチケット」であって欲しいと思っています。最高の夢の世界へのパスポート。それが簡単に手に入られては困るのです。私はこのチケットが叩き売られている様に思えて仕方ないのです。冒頭で紹介した宇宙飛行士サリー・ライドが言った「これはまさしくEチケットよ」の言葉に込められた、チケットの持つ夢と、その裏にある貴重性。東京ディズニーランドでも、これをもっと大事にして欲しいな、と思います。
あと、スポンサー向けパスポートについて良くご存知の方、メールをお願いしまーす(笑)。