その89 シナリオ型と放任型
2001年もやっと終わりですが、なかなか激動の年でした。
なんと言っても東京ディズニーシーの開園。東京ディズニーランドができてから15年以上経ってますが、開園後一番のビッグイベントだったのではないかと思うのですハイ。
ユニバーサルスタジオジャパンの攻勢も注目でした。私も大阪まで行って遊んできたのですが、やはりディズニーランドの一番のライバルになると思いますです。
私ゃ今年の秋に、この二つの新テーマパークを連日で遊びにいったんですよ。USJに行った翌日にTDS。USJ後にTDSでありUSJ後TDSであり、USJTDSまで略すと国連かなにかの組織に見えるのが最高にステキです(そんなことねえよ)。
てなわけで、連日だっただけに、両者をガッシと見比べることができたんですよ。そのお話です。
USJは、スタイルこそディズニーランド型のテーマパークですが、内容は夢と希望の世界じゃないのが妙に新鮮でした。人類の曲がった未来や凶暴な動物、退廃した町並みなんかも含めて映画の世界を再現しているんですよ。映画の世界をつくりました、入り口はこちらです、このまま順路に沿って進めば映画の世界を楽しめますよ、ってツクリになっています。
TDSは、なんだかボカンとほったらかしになった様な気になりました。これは悪い意味じゃなくて、なんというか「世界をつくりましたので自由に遊んでくださいね」というツクリ。アトラクションに重きが置かれていなくて、色々なところに色々なモノがあって、それを楽しむのが本道の様に見えます。
テーマパークって、USJの様な「シナリオ型」とTDSの様な「放任型」に分かれると思うんですよね。もともとウォルト・ディズニーがディズニーランドを設計したときには「シナリオ型」で設計しているんですよ。当時としては入り口が一つしかない遊園地は言語道断だったのですが、その禁を犯してまでも「同じ世界を共有する」という映画と同じスタイルを遊園地に盛り込んだのが、ディズニーランドだったんです。園内の中央までエピローグを見せて、そこから好きな物語に進んでもらう。未来の世界や開拓時代の町、ファンタジーランドと。
もちろんそのスタイルはTDLにも受け継がれています。が、どうもTDLの設計にはその意識が薄い様にみえるんですよね。入り口入っていきなり店ばかりじゃ、シナリオの共有もヘッタクレもない気がします。それでも、ワールドバザールの町並みに埋没しているだけでも新しい世界に没入していけるんですが・・・ちと弱いと思いませんか?
で、USJ。これはさらに見事でした。入り口に入ると、いきなり映画撮影所の雰囲気がプンプンしてるんです。近未来の町並みや、古い映画館。映画の世界にいきなり放り込まれるんですよ。で、一番奥に見えるフェデラルホールに向かって歩いていくと、やがてそれも映画用の背景壁であることに気づくんです。ああ、作り物だ、と。「作り物」である事が、肯定されるテーマパークである事が計算に入ってるんでしょうね。すんばらしい。
ではTDSはどうだったかと言うと、もうはじめからシナリオ性を重視してない。入り口は一応一つですが、中央から好きなゾーンに行ける様な、放射状の構成になってない。そもそもそういうコンセプトじゃなくて、「こんな遊びを用意しました、あとは遊んでね」という新しいスタイルだと思うんです。
ただ、ただ、ただですよ。実はそこまで考え抜かれた構成じゃないかもしれないんです。TDLに「トゥーンタウン」が出来たときみたいに、あまり全体の構成を考えない配置になっているだけかもしれないんですよ。そうだったらイヤーン。